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平成19年7月2日設置。



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ウォーアイニーは禮世のうただなあと昨日聞きながら思ってました
MADつくりてーそんな時間ねー


何年経ったか、数えるのはもう面倒だった。
「禮世」
なんで待っているのか、聞かれたって困るだけだ。
「ごめん」
ただ謝りたかっただけのような気もする。
「禮世」
だけど、もう、言葉じゃ追いつかないくらい
「会いたい」
これは繰り返しじゃない。これは運命じゃない。「禮世」の決めた「奏枇」がぼくだというのなら、ぼくはそれに応えよう。これはきみのいう輪廻ではないとぼくは信じたいけど、けれど、きみの願いは叶えたい。
禮世は奏枇の前でしか笑えない。
そんな繰り返しはもう捨てたっていいんじゃないか、禮世。



「待ってた、とか、言わないんだね」
相変わらずの、皮肉げな笑い方。口の端を上げて、眉間にしわを寄せて、嘲るように。
「・・・っ、もう・・・言葉にならねえんだよ」
「うっわー、禮世さま愛されてんなー」
まるでぼくをからかうように禮世は言った。愉快そうに、楽しそうに、満面の愉悦をたたえて、笑う。なんにも変わらない、ただひとり、禮世がそこにいた。そこに存在し、確かに、ぼくの名前を呼ぶ。
「奏枇」
脳に響く、声。
「ぼくのこと、すき?」
頷く。
「ぜんぶ、思い出した?」
頷く。
「・・・それでも、きみはここに、居たんだね」
頷く。
「変な奴」
お前が言うなよと言いたかったけど、そんな軽口を生産することさえぼくの口は拒否している。感動しすぎだろとかもう思う存分言え。否定できないし。反撃できないし。禮世に会うためだけに、こうやって待ってたんだから、もう、許して欲しい。
好きだとか、嫌いとか、愛してる、とか。
今までのこと全部思い出したから、もう、言うべき言葉はひとつも無い。
「禮世」
何回も息を吐いて、吸って、名前を口にした。何年ぶりだろう。こうやって呼んで、反応が返ってくるなんて。
「呼べよ。ぼくのこと。カナデ、って」
透明に色づいた瞳がぼくを射る。
うすく唇が開かれ、息を吸い込む音が聞こえる。
そして、

「カナデ」

禮世とぼくは、決壊した。
馬鹿みたいに泣いて泣いて泣きまくって。相手はちゃんとそこにいるのに、まだ足りないとばかりに抱きしめて。何回も名前を呼んで、10年分くらいの涙を流した。やっときみを取り戻した。やっと奏枇に帰ることが出来た。記憶を失くして、生まれ変わって、それでもほどけなかった禮世の呪いは、きちんとぼくの体に残っていた。
禮世と奏枇は出会い、恋をして、結ばれる。
そういう運命を、また、繰り返す。


あしたふたりで、唯を迎えに行こう。
ぼくと禮世は、終わらない。
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