平成19年7月2日設置。

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「そうですねー。例えばですよ、その人とにーがどっちも正反対のがけっぷちに居てですねえ、ウィスデロ様ってどっちを助けるんでしょうね?って話なんですけど」
「今までで考えたら当然そこはにーな訳ですよ。でも『その人』に今は色々な付加価値が付いてて、単純に天秤では量れないことになってて。そしたらその、どっちも大切な二人のどちらを助けるのかってすごくイツは興味があるんです。・・・あ、二人同時にとかは無しですよぉ?あの人ならやるでしょうけどもっと心理学的な深層心理の話をしてますですから。」
「イツは多分、にーだと思いますです」
「だってねえ、考えても見て下さいよ、にー?『その人』の代わりはいくらでもいるけどにーの代わりだけは絶対に居ないわけじゃないですか。にーの記憶は引き継がれないから。どっちも同じくらい大切だとして、まだ取り返しのつくほうとつかないほうじゃもう、明確ですよね」
「でもそこでウィスデロ様の面白いところです。あの人本当にひねくれてますからねぇ。どちらも助けないで自分も後を追う、っていう選択肢とどちらも助けないで逃げるっていう選択肢が出てきちゃう訳なのですよ。まあ逃げるって言い方は正しくないですけど・・・正確には『忘れる』ってことですね。記憶を強制削除するっていう。それで、まあイツ・・・心理学とか社会心理学とか倫理系の人から言わせてもらうと、このパターンの質問って単にその人の考え方とか精神状態を計るためだけのものなんです。だから大半の人は『どっちにしよう』って中身の無い熟考をする。でもウィスデロ様は違う、まず有りうる限りの様々な選択肢を連ねた後『さあどうしよう』って中身のある熟考に入ります。これは本当に不思議なことでですね、もうすっごくめずらしいんです。真面目に」
「そんで考えて考えて、色んな方法で演算して見積もって最終的にはにーを助けると思いますですよ。あくまでイツから見ての意見ですけどね。うん、だから・・・最初に戻りますよ。だからイツは今のにー達の状況が本当に不思議でならないんです」
「だって普通、建前でも譲歩しません?なのに二人とも全然譲ってないじゃないですか。・・・そりゃ元々二人とも自我強いですけど、でもウィスデロ様から『だって』とか『でも』の一言もイツ聞いてないんです。面白いですね、あの人。・・・ねえ?にー。」
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