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平成19年7月2日設置。



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帰って来れました。桐井です。
自分以外はインフルエンザやらなんやらで賑やかでしたけどね!

あと今のブーム 英日→米←仏 になりました
つくづく自分の嗜好がわからなくなってくるんだ・・・ぜ

母親にヘタアニメ先に見られてしまったあああああああ負けたあああああああああ
とりあえず今から見てくる
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最近ヘタではじぶんがリバ派だということにやっとこ気が付きました
英米英といい日米日といい あと何?仏西仏?(おま
地味ににいちゃんと親分がすきです 悪友と恋人もどきの間をぐらぐらしてれば良いと思うんだ・・・

あとアニメ見れないんですけどおおおおおおアクセス過多ぁあああああああ
メイトTV・・・パネェ・・・まじパネェ

アニメのおかげで今ありんす言葉ブームです
ふひひ・・・花魁とか いいよね・・・
運命の出会いを待ち続けてるとか少女マンガ的なギャップに超MOE



さて!まあ明日ですねとうとう
とりあえず体調崩さないようにがんばってくる
「・・・ウィスデラぁ」
鼻の奥につん、と涙の感触がつたわる。俺は自分のものではないその感覚に目を覚ます。起き上がり目をこすると、ウィスデロが俺の名前を呼んでいた。
「何泣いてんだ、ばか」
「だって、・・・だって」
起こされたことに対する不満を示しただけなのにウィスデロは幼子のようにぐずりだす。そのうち瞳からはぼろぼろと大粒のなみだがあふれ出し、カーペットとシーツにおおきなしみをつくった。久し振りに、思い切り手加減泣く泣いているウィスデロを見たな、とぼんやり考える。だけどそうぼーっとしていられるわけもなく、すぐに俺にも悲しみがつたわってくる。瞳のふちに涙が溜まり、ぽろりとこぼれる。
「何で泣いてんの」
「・・・夢見た」
「そんで、俺のところに来たわけだ。いけしゃあしゃあと」
ウィスデロが泣かなければ、俺は泣けない。このときとばかりに無理矢理いじめてみる。正直に言えば、昔のことはもう怨んでなんかない。確かに怖い時もあるけれど、もう時効はとっくの昔に過ぎている。それに俺だって同じくらいひどいことをしたのだから、おあいこなのだ。
だから俺がウィスデロにひどい言葉を吐く理由はそれだけ。そう自分に言い聞かせる。
「ごめ、ひっ、ぐ・・・ウィスデラ、ごめん、なさ・・・っ」
ぼろぼろと手加減無くウィスデロが泣く。俺の喉のおくからもそのうち嗚咽がもれてくる。
手を伸ばして、ピンクのブロンドのその髪に、触れる。ウィスデロは抵抗の色を示さない。そのままぎゅっと抱きしめてみた。遠慮なく背中に腕がまわってくる。俺も力を強め、返す。
「もういいから。いいからとりあえず泣き止め。自分の意思じゃないのに泣くのはあんまり楽じゃない」
嘘をついてみた。
「・・・ごめん」
「別にいいけど。つーかお前熱いんだけど、熱?なんか頭ぼーっとしてきた」
「39度・・・あったようななかったような」
思わず殴ってしまいそうになる返答。むっとしてウィスデロの体を引き離し、そのまま額をあわせて熱をはかる。冗談みたいなあつさだった。
「あー・・・うつせ、とりあえず」
「え?うつせって・・・え?風邪を?」
きょとんと目を見開くウィスデロ(なんかいつも以上に、幼い)の頬を手加減しながらつねりつつ、俺にできる最大限の優しさを発揮してみる。こんなのはただの気まぐれだ。心の中で繰り返す。ウィスデロに悟られないように。知られてしまわないように、ひっそりと。
「風邪。うつすと軽くなるとかなんとか迷信あるだろ、実行してみてもいいかな、と」
「だめっ!」
いきなり目の前で大声だされた。あのー頭痛いんですけど。
「それは駄目だよ倫理的に論理的に道徳的に破滅的にナンセンスだよ無理無理無理うつせない!」
「何で」
「だ、だってあたし一応おねえちゃんだし」
「そういう建前は好きじゃないな」
切り捨てるとウィスデロはぐっと唸る。俺の背中から腕をほどき、二歩後退して、右手で前髪をかきあげながら彼女は一言、言った。

「・・・自分が楽になるために、きみを苦しませるなんて、もうできない」

手首の傷を眺めながらウィスデロの言葉を聴き、味わい、吟味する。
「ああそう、なら」と呟いて俺はベッドから降り、同じように二歩、全身。
「俺が自分からいけばいいのかな」
「そういう問題でもないよばかぁ!もういい帰る!唯のところにいく!」
「あなたが行くことで風邪菌をすでにばらまいているのですけど」
「・・・」
なんとなく楽しかった。
姉と弟、双子のかたわれ、彼女との関係の名前なんて、どうでも構わない。
「もらってやってもいいっていってんだから、素直に従うべきだろ」


そういってウィスデロの手をとり手首に口付けを落とす。
ここへのキスの意味はさあなんだったか考えながら、とりあえず、笑顔をつくってみた。
彼女は言った。青い空なんて大嫌い。
彼女は言った。白に染まる空が、あたしは好きなんだ、と。
俺は聞かなかった。彼女のその主張の理由を。
俺は聞けなかった。彼女の意見は鋭く俺の左胸を抉っていった。


「嘘をつけ」
ぺしっと彼女、キストの額をはたく。キストはわかりやすく顔をゆがめ子供のように抗議をあらわし、そのあとニヒルに口元をあげてみせた。俺はディスプレイを見つめなおす。彼女のキーボード捌きに視線を遣りながらまた別のことを思考する。キストはエンターキーをわざと押し込み、俺に終了を次げた。
「なんだよ。出雲の思ったとおりのことじゃなかったからってあたしに八つ当たりしないで欲しいね。あたしはあなたに頼まれた事を調査して伝えているだけだよ。改変も隠蔽も工作は何もしていない」
ニヒルな笑みを固定したまま、キストは俺の目を見てまっすぐに言う。見た目だけなら可憐な少女のなりをしているくせに、中身は一寸違わず狡猾な大人の彼女は俺と対峙していながら冷静さひとつ崩さない。
「あー・・・わかった。今のナシ。やけど、キスト・・・。・・・ワンモア」
人差し指を立てる。キストは面倒くさそうに首を振ってから口を開く。
「ここ数ヶ月立て続けにホウエンで起きているテロ活動はマグマ・アクア両連合団の残滓によるもの。彼らの中には少数ながら軍部の人間が存在しその活動に大きく貢献している。彼らは少数精鋭というには少なすぎる人数で活動を続けるがそれが与える被害は甚大であり、脅威。軍部の人間が絡んでいるため軍は動けず彼らの活動は実質野放しにされている。マグマ・アクア両連合団の中に所属する軍部の人間は、サエキ、キノワ、オグラの計三名である」
さっき聞いたのと一語一句違わない台詞をするすると話終えてキストはため息をついた。明らかにこの情報に飽きている、そんな表情。俺だって内心は彼女と同じだ。
軍部の人間?ふざけるなよ。
「というわけだよ、出雲。いちおう所属している人間のリストと職業年齢性別はまとめておいた。使うなら、持って行っていいよ。そしてあたしは叶うならもう寝たい。これ以上このくだらない隠蔽工作に付き合っていたくない」
「ああ・・・いいけどその前にもうちょい証拠固め。コイツら、完璧に囮やんな?」
キストは今更そんなこと聞くなよという顔で答える。
「100%完膚なきまでに囮。軍の幹部にこんな名前を見たことない。殉職、二階級特進、ってところだな」
「なる。んで・・・こいつらの正体は?」
「軍部の若者の悪ふざけ。お遊び、お遊戯、暇つぶし、どれでもいいけど」
その台詞を聞いてほんとうに肩の力が抜けた。なんてことだ。また軍の隠蔽工作に負けるだなんて俺はやっぱりどうかしている。キーボードの横のスペースに腰掛けて彼女と同じようにため息をつき、目を伏せた。
「まあ、お疲れ様、或いはご愁傷様。軍部の人間を信用するから騙されるんだぜ出雲、次からは気をつけるといいよ。あたしは寝るからパソコン使うならご自由に、どうぞ」
キストは立ち上がり、俺ひらひらと右手をふって出て行く。
俺は寸でのところでそれを引き止めた。
「キスト」
「なんだよ、一緒に寝る?」
「違くて。・・・今度俺と禮世で仕事するんやけど、お前も一緒にどうかなと思って」
「・・・・・・。お断りする。あたしはあの子みたいに青空の似合う子は、嫌い」
もう一度ひらりと手を振って今度こそほんとうに彼女は地下室を出て行った。


「・・・・・・白に染まる空、ねえ」


きみは一体俺にどうしろというのだろうか。
「ん」
読みかけの本を閉じて、振り向く。ほんとうに神出鬼没な俺の恋人はドアに体重を任せながら髪をいじって遊んでいた。なんかこいつ見るの三日ぶりくらいな気がするんだけど気のせいだろうか、ていうか殴っていいですか。まじで。
「出雲ちゃんの仕事手伝ってきちゃった」
「はぁ、そりゃ、まあ・・・お疲れさま」
右手の拳を握りこみそうになったところでふらりと禮世が呟いた。憂鬱そうでちょっと楽しそうで楽観的で幼児みたいな笑みが違和感をおぼえる。ドアから背中を離し、軽やかにステップを踏んで俺の目の前へ。予告もなにも無しにしな垂れかかるように思いっきり力をこめて抱きついてきた。
「・・・あのー禮世さん?もしもし?」
「疲れた」
「ああ・・・あっそ」
なんかもうめんどくさくなったので、考えるのを放棄。適当に随分低い位置にある禮世の頭を撫でて、それからポニーテイルをほどいてやる。バンダナを右手に持ち替え、自分のポケットに押し込んで、一息。禮世は抱きつく力を弱めようとはせず、俺を何処にも逃がさない、みたいな構図になっていた。
ああ、禮世、そんなにつよく抱きしめなくたっていいのに、さ。
「怖かったんなら怖かったって素直に言え、頼むから」
堪忍して、こちらも抱きしめ返す。腕の中にすっぽりおさまった身体は抵抗の色を示さない。
「・・・んー・・・。わかった。気がする。努力する。最善を尽くす。ドゥー、マイ、ベスト」
「嘘つけ」
「奏枇はさぁ」
「何だね」
「・・・・・・奏枇は、なんか、すっごい弱いよね?」
確認されても困る。
でもそれは確かに嘘じゃない。
「でも、たまに、すっごい強い。ときもある」
「それはどうも。ありがとう、かな」
「うん、どういたしまして」
興味無さそうに禮世は視線をそらす。腕の力が強まる。退屈そうな顔はとても端整で、きっと美少女とでも呼称されるような見た目なのだろう。俺はもうひいき目で見てしまうから世間一般だなんて判断できないけど。
「出雲は?」
「いっつんのとこ。僕は軍人は嫌いだから帰ってきた」
「なるなる。で、ジアールは?」
「知らない。でもまああいつも僕と同じだし出雲と一緒ではないと思うよ、たぶん」
瞳がこちらを射抜く。
「なんか久々に殺ししちゃったかも。結構疲れるなー、昔は僕凄かったんだね」
「阿呆。今もお前は頭おかしいくらい強い。・・・それと殺しは別問題」
見つめ返す。
届いたかどうかは、わからない。
「僕のこと好き?」
「好き」
「愛してる?」
「もちろん」
「じゃあ、さぁ」
神出鬼没な俺の恋人は腕の中からするりと抜け出し、そのまま三歩遠のく。陰鬱そうな表情が全てを物語っている、そんな気がした。でもそんなことはなかった。禮世は精神論とか精神哲学とか心理学とかの類が大嫌いだからわざと自分の心を仕舞い込んで隠す。まるで小さな子供が大人相手にかくれんぼを挑んでいるかのように、巧みにカーテンを引く。

「きみは人殺しの僕を許容できてるってことだよね」

だから僕は禮世の心の中なんてわからない。カーテンの向こうは僕には見えない。確実にその向こうに足を踏み入れているはずなのに禮世はいつまでたっても明かりをつけてくれなかった。
だけど僕は禮世の心中を察しようと努力する。懸命にもがく。君を暴こうと尽力する。

「だからきみは人殺しの僕を愛してる」

だから僕には君の心中なんてわからない。

「そして僕も人殺しだったきみを、愛してる」


だから僕には君の心中なんてわからない。
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